2012年1月13日金曜日

増補忍名所図会について

「増補忍名所図会」は文政8年 (1825)に書かれた「忍名所図会」を元に天保6 年 (1835)、 同 11年(1840)と2度の改訂を経て作成された地誌です。忍城周辺の忍藩領を 東西南北に分け、神社仏閣、名所旧蹟などを挿絵を交えて詳細に記されています。

  文政8年 (1825)  洞李香斎が「忍名所図会」を著作。
            現在その所在は確認出来ていない。
  天保6年 (1835)  忍藩主松平忠尭の命によ藩士岩崎長容が「忍名所図会」を
            増補。
            天保 6年版と思われるものの写本 が行田市郷土博物館にある。
  天保11年 (1840)   岩崎長容が2度目の増補版を作成。
            名勝の地、古書の図、古器などの追加と、引用文書・口碑
            の類いを補足。
            忍八景の図と寺院神社は熊谷寺以外の図を削除。
            天保 11年版は須加村川島家をはじめ、幾つかの写本が
            確認できる。

「増補忍名所図会」の復刻版は1971年(行田郷土史文化会発行)と2006年(行田市郷土博物館友の会発行)に発行されましたが、今回は天保11年版に近い2006年の復刻版をテキストとして使用しました。

資料 2006年(平成18年)6月30日
       行田市郷土博物館友の会編集・発行 「増補忍名所図会」